楽しい塾

はじめに

私たちの子供たちにとって、楽しみながら学ぶことは大切です。

しかし、時として「楽しさ」だけを追求すると、本来の目的である「学力の向上」が置き去りにされてしまう恐れがあります。

本記事では、塾選びの際に気をつけるべき「楽しい塾の落とし穴」について詳しく解説します。

目次

学習効果
優先事項
質の低下
苦手分野
成長を阻害
適度な楽しさ
楽しさだけで塾を選ばない

学習効果

教育の現場において「楽しく学ぶ」ことは重要な概念です。

子供が楽しみながら学べば、学習への意欲が高まり、能力を最大限に引き出すことができます。

しかし、楽しさを過度に重視し、本来の目的である「確実な学力向上」が疎かになってしまっては本末転倒です。

塾のなかには、楽しく学ぶことを第一としているところもあります。進学を目的とする場合は、そのようなところは、避けるのが懸命と思います。

ただ、講師の質が良くて楽しく学べ、学力が伸びるところもありますが、その場合は、自分に合っているかを見定める必要があります。

優先事項

塾のなかには、楽しさを売りにしているところもあります。

なかには、ゲーム形式の授業やレクリエーション的な活動を取り入れ、子供たちの興味を惹きつけようとしています。

確かにこうした工夫は、一時的には子供の関心を引くでしょう。しかし、長期的な視点に立てば、学習効果が疎かになる恐れがあります。

質の低下

塾に通う以上、学力が伸びるかの視点をもつ必要があります。

その視点がぬけると、授業の質が疎かになってしまう可能性が出てきます。

教師は子供たちを楽しませることに気を取られ、本来の役割である「確実な学習の提供」を軽視する落とし穴に陥ることがあります。

結果として、授業内容が希薄になり、子供の実力向上につながらないでしょう。

楽しいから一時的に人気のある塾になるでしょう。しかし、成績の上昇を求めに来ている生徒からすると、目的を達せないことになります。

苦手分野

さらに、楽しさ重視の授業では、子供の苦手分野への対応が不十分になりがちです。

教師は子供が苦手とする分野をできるだけ避けようとし、楽しい単元のみを扱う傾向に走ったりします。

しかし、そうすれば苦手分野の克服はおぼつかなくなり、子供の学力は一部分野に偏ってしまいます。

苦しいけれど苦手分野を克服して、点数がとれるようになると、本来の喜びと塾への感謝が生まれてきます。

苦しい自分に寄り添ってくれる塾との評価が生まれてきます。

成長を阻害

このように楽しさを優先しすぎると、子供の本当の成長を阻害してしまう恐れがあります。

苦しさを乗り越えて、新たな自分の力を得ることができ、学力のほかに心の成長も得ることができます。

この苦しさを乗り越えることがない場合、これらの成長が阻害されることになります。

子供は一時的な楽しさに酔いしれるかもしれませんが、長期的な視点からは、本来身につけるべき学力が不十分なままで終わってしまうでしょう。

適度な楽しさ

そうは言え、もちろん、楽しみながら学ぶことは大切です。

しかし、あくまでも楽しさは「手段」に過ぎません。本来の目的は「確実な学力向上」です。

塾選びの際は、適度な楽しさはあってもよいでしょうが、あくまで学習面での手厚いサポートが行われているかに重点を置くべきでしょう。

楽しさだけで塾を選ばない

理想を言えば、楽しみながらも、確実に学力アップできる塾が一番良いでしょう。

楽しい雰囲気作りと、しっかりとした学習指導のバランスが取れている塾を選ぶことが重要です。

一時の楽しさだけに惑わされず、子供の 将来を見据えた賢明な塾選びをすることが大切です。

「友達も多くいっていて、楽しそうだ」と決めがちになりますが、やはり、塾の授業やサポート体制、実績などをしっかりと見ていくことが大切です。

まとめ

子供の学習環境として「楽しさ」は大切な要素ではあります。

しかし、あくまでも手段に過ぎません。楽しさだけを追求してしまうと、本来の目的である「確実な学力向上」が疎かになってしまう恐れがあります。

塾選びでは、適度な楽しさは良いですが、何よりも手厚い学習指導が行われているかに重きを置くべきです。

一時の楽しさに惑わされすぎず、子供の将来を見据えた賢明な判断が必要不可欠です。​​​​​​​​​​​​​​​​

ターボん について

ターボん 博士(教育学) 35年以上、教育界に携わってきました。高校進学、大学進学の指導に関しても、さまざまな経験をしてきました。
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